出店前現地調査設計
【出店を検討している業種】 カフェ 【想定している店舗・サービス】 1人でも入りやすく、 PC作業や読書にも使える個人カフェ。 Wi-Fiと電源席を用意し、 コーヒー、軽食、焼き菓子を提供する。 【想定顧客】 ・平日日中の会社員 ・フリーランス ・学生 ・近隣住民 ・休日の1人客 【想定利用シーン】 ・出勤前のテイクアウト ・ランチ後の休憩 ・平日午後のPC作業 ・勉強 ・待ち合わせ ・休日の読書 【想定営業時間】 8:00〜20:00 【出店候補地域・物件】 柏駅東口・物件A 【対象範囲】 ・駅から物件までの導線 ・候補物件前 ・周辺の競合カフェ ・物件周辺のオフィス、商業施設、住宅との接点 【物件の特徴】 ・駅徒歩3分程度 ・1階路面 ・駅から商業施設へ向かう主要動線上 ・道路から入口が見える ・大きな交差点を渡る必要はない ・28席程度を想定 【現在確認できていること】 ・平日12:00〜14:00に候補物件周辺を2回見た ・その時間帯は人通りがあった ・会社員と思われる人、学生と思われる人を見かけた ・徒歩5分圏に大手カフェ2店、個人カフェ2店がある ・大手カフェ1店は平日昼に混雑していることがある ・別の大手カフェではPCを使っている1人客を見かけた ・候補物件は駅から商業施設へ向かう導線上にある 【まだ確認できていないこと】 ・候補物件前の通行人数 ・通行方向 ・通行人の属性構成 ・平日朝の人流 ・平日14:00以降の人流 ・休日の人流 ・競合店の時間帯別の混雑状況 ・競合店の1人客比率 ・競合店のPC作業客の多さ ・競合店が満席のときに入店を諦める人がいるか ・候補物件前で立ち止まる人がいるか ・物件の存在に気付きやすいか ・想定顧客が新しいカフェを利用したいと思うか 【確認したい仮説】 ・平日日中に会社員・フリーランスと接点を持てる場所か ・平日午後にPC作業目的のカフェ需要が存在する可能性があるか ・駅から商業施設へ向かう導線が候補物件への接触機会になるか ・競合カフェの混雑時に、周辺で利用先を探している人がいる可能性があるか ・短時間利用と長時間利用の両方を狙える場所か 【特に確認したい時間帯】 ・出勤前 ・ランチ前後 ・平日午後 ・休日の日中 具体的な開始時刻・終了時刻はまだ決めていない。 【特に確認したい曜日】 平日と休日の違いを確認したい。 具体的な曜日はまだ決めていない。 【確認したい競合店・代替サービス】 ・駅前の大手カフェ2店 ・近隣の個人カフェ ・周辺のコワーキングスペース 【すでに実施した現地調査】 平日12:00〜14:00の間に2回、 候補物件周辺を目視した。 人通りは確認したが、 人数は数えていない。 競合店についても外から混雑を確認した程度で、 入店人数や利用形態は数えていない。 【複数候補を比較するか】 いいえ 【比較する候補】 なし 【調査に使える時間・回数】 まだ決めていない。 必要な調査内容を見てから決めたい。 【利用できる調査手段】 ・現地での目視 ・手動カウント ・メモ ・競合店舗の利用 ・公開情報との照合 【今回特に知りたいこと】 ・現地で何を数えればよいか ・どこを観察すればよいか ・朝、昼、午後、休日で何を見るべきか ・競合店では何を確認すべきか ・PC作業需要をどう観察すればよいか ・何日、何分くらい調査すればよいか ・どのくらい人が通れば出店候補として十分と言えるか ・競合がどの程度混雑していれば需要があると言えるか ・現地調査だけでは判断できないことは何か
【今回の現地調査で確認できること】 現地調査で直接確認できるのは、**観察した日時・地点における行動と状態**です。 ### 物件前・導線 - 計測線を横切った通行人数 - 駅側から商業施設側、反対方向などの通行方向 - 1人通行者と複数人グループの構成 - スーツ、制服、PCバッグ、買い物袋など、外見上確認できる特徴 - 駅から物件方向へ進む人流が実際にあるか - 人流が物件手前で分岐・離脱していないか - 物件入口が駅側・商業施設側から見えるか - 看板、街路設備、駐輪など視認を妨げるもの - 入口方向を見る、速度を落とす、立ち止まる、入口側へ寄るといった行動 - 朝、ランチ前後、平日午後、休日による人流・方向・構成の違い ### 競合カフェ - 観察時間中の入店者数、退店者数 - 1人で入店する人と複数人で入店する人 - テイクアウト利用者 - レジ待ち、店外待ち - 店内を確認して入らない人 - 入店後すぐ退出する人 - 見える範囲の使用席数、空席数 - 1人利用者、PC・タブレット利用者、書籍・ノート利用者 - 電源席が確認できる場合の使用状況 - 観察開始時と終了時の両方で在席していた人 - 全体の混雑、特定席だけの混雑、レジだけの混雑などの違い ### コワーキングスペース - 観察時間中の入退館 - 営業時間、料金、ドロップイン、Wi-Fi・電源などの公開情報 - 外から確認できる範囲の利用状況 これらはすべて、調査日、曜日、時刻、天候、地点、観察可能範囲を付けて扱います。 --- 【今回の現地調査で得られる補助証拠】 以下は直接証明できませんが、仮説の確からしさを更新する材料になります。 ### 想定顧客との接点 平日日中に、次のような1人通行者が繰り返し確認されれば、想定顧客と接触できる可能性を補強します。 - スーツ、オフィスカジュアルの通行者 - PCバッグを持つ通行者 - 制服や書籍・ノートを持つ通行者 ただし、会社員、フリーランス、学生であることの確定証拠ではありません。 ### PC作業・勉強・読書需要 複数の競合店や複数の平日午後で、以下が繰り返し見られれば、周辺で作業型利用が行われている補助証拠になります。 - 1人でPCやタブレットを使う人 - ノートや書籍を使う人 - 電源席の利用 - 観察時間を通じて在席する人 - 作業に適した席だけが埋まる状況 - 席や電源席を探す行動 これは既存店で作業利用が行われている証拠であり、新しい個人カフェへの需要を直接示すものではありません。 ### 導線による接触機会 駅側から来た人が物件前を通り、商業施設方面へ進む状況が複数時間帯で確認されれば、主要導線が物件への接触機会になっている可能性を補強します。 一方、通過しただけでは、物件を認知したことや入店意向までは分かりません。 ### 競合からの取りこぼし可能性 競合店で以下が繰り返し発生すれば、利用先を確保できない人が存在する可能性の補助証拠になります。 - 店外待ち - 店内確認後の退出 - 入店直後の退出 - 満席時に待たずに移動する行動 - 同一視野内で他店へ向かう行動 ただし、退出理由が混雑だったのか、候補店舗を選ぶ可能性があるのかは確定できません。 ### 短時間利用と長時間利用 - 朝のテイクアウトや短時間入店 - ランチ後の飲み物利用 - 午後のPC、読書、勉強 - 休日の1人利用 がそれぞれ確認されれば、周辺に複数の利用形態が存在する可能性を補強します。ただし、自店で両者を収益的に両立できるかは別の検討です。 --- 【今回の現地調査だけでは言えないこと】 現地調査だけでは、次の事項は確認・断定できません。 ### 顧客の属性・意向 - 通行人の正確な職業、居住地、勤務先、学校 - フリーランスや近隣住民であるか - カフェを利用したいと思っているか - 新しい個人カフェを利用するか - 利用頻度や再来店意向 - Wi-Fi・電源が店選びの決め手になるか - 希望する価格、メニュー、営業時間、静かさ - 「1人でも入りやすい」と感じる条件 ### 競合利用の理由 - 競合店を選んだ理由 - 入店しなかった理由 - PCを使っている本当の目的 - 満席者が候補店舗へ流入する割合 - 競合店の売上、利益、客単価、回転率 - 競合店が混雑していることが供給不足を意味するか ### 候補店舗の事業性 - 実際の入店率 - 開業後の来店数、会計数、客単価 - テイクアウト比率 - 滞在時間と席回転 - リピート率 - 売上、利益、黒字化可能性 - 28席という構成の妥当性 - 長時間利用者と短時間利用者の採算上のバランス - 8:00~20:00の営業時間が採算に合うか したがって、次のような判断はできません。 - 人流が多いから集客できる - 想定顧客らしい人が多いから需要がある - 競合が混雑しているから自店でも売れる - PC利用者がいるから作業向けカフェが成立する - 現地調査で好材料があったから出店すべき - 現地調査結果だけで採算が合う、成功すると判断する --- 【調査によって更新できる仮説】 |仮説|更新に使う観察結果|更新できる範囲| |---|---|---| |平日日中に想定顧客と接点を持てる|平日の日中における1人通行者、服装、所持品、方向|想定顧客に関連する特徴を持つ人との接触可能性| |平日午後にPC作業需要がある|競合店の1人客、PC・ノート利用、電源席利用、継続在席|周辺既存店で作業型利用が行われている可能性| |駅から商業施設への導線が接触機会になる|駅側から物件前を通り商業施設方面へ進む人流|物件前が実際の通過経路になっているか| |競合混雑時に利用先を探す人がいる|店外待ち、入店見送り、退出後の移動|混雑時に待たずに離脱する人の存在可能性| |短時間利用と長時間利用の両方を狙える|朝のテイクアウト、昼の短時間利用、午後の作業・読書利用|周辺に異なる利用形態が存在する可能性| |1人客との相性がある|物件前の1人通行者と競合店の1人利用者|周辺で1人行動・1人利用が発生しているか| |物件が認知されやすい|入口の見え方、遮蔽物、視線、速度低下、立ち止まり|物理的な視認条件と注意行動の有無| |朝8時開店に接点がある|朝の通行方向、競合の入店・テイクアウト|朝の接触機会と既存店での利用発生| |休日の1人利用を狙える|休日の1人通行者、競合の1人客、読書・PC利用|休日にも1人利用が存在する可能性| 仮説は「支持された/支持されなかった/判断材料不足」として整理し、調査結果だけで「需要あり/なし」と断定しません。 --- 【出店候補地評価への反映方法】 候補地評価は、少なくとも次の評価軸に分けて反映します。 ### 1. 接触機会 - 時間帯別の物件前通行量 - 通行方向 - 1人通行者の構成 - 駅、商業施設、周辺施設との接続 ここでは「人が通るか」を評価し、「来店するか」とは分けます。 ### 2. 導線適合性 - 駅から物件前まで人流が連続しているか - 途中で大きく分岐していないか - 商業施設方面との往復が物件前を通るか - 朝・昼・午後・休日で流れが変わるか ### 3. 視認性・接近性 - 駅側、商業施設側の双方から入口が見えるか - 遮蔽物があるか - 歩行者が入口側へ寄りやすいか - 人流と入店動線が衝突しないか 現在の空き物件や既存外観への視線は、カフェ開業後の看板・外装に対する認知率とは分けて評価します。 ### 4. 周辺需要の外形的証拠 - 競合店の1人利用 - PC・読書・勉強型の利用 - テイクアウト - 時間帯別の席利用状況 - コワーキングスペースの利用状況 ### 5. 競合の供給状況 - 全席に近い状態が繰り返されるか - 作業向け席だけが埋まるか - レジだけが混雑しているか - 店外待ちや入店見送りが発生するか - 反対に空席が継続している時間帯があるか 競合の混雑は、需要の存在を示す一材料として使い、自店への流入量には直接変換しません。 ### 6. 営業時間との適合 - 朝8時からの接触機会 - ランチ前後の短時間利用 - 平日午後の作業型利用 - 夕方以降の利用可能性 - 休日の日中利用 最終的には、各時間帯の期待売上と追加人件費等を別途照合する必要があります。 --- 【複数候補比較への反映方法】 今回は候補が「柏駅東口・物件A」のみであり、**複数候補の差を明確にする比較は行えません**。 今回可能なのは、同一物件についての以下の比較です。 - 平日と休日 - 朝、ランチ前後、午後、夕方 - 駅側からの人流と商業施設側からの人流 - 晴天時と雨天時。ただし両条件を調査した場合 - 競合店ごとの1人利用、PC利用、混雑状態 - 物件前と主要導線上の人流の違い 将来別候補を追加する場合は、以下を揃えた場合に限り比較できます。 - 同じ曜日区分と時間帯 - 同じ観察時間 - 同じ計測線・方向区分 - 1人・グループの同じ数え方 - 同じ競合混雑区分 - 店内全体か一部確認かという観察範囲 - 天候、イベント、工事等の条件 条件が異なる累計人数や、「0」と「未確認」は比較しません。 --- 【調査後も残る重要な未確認事項】 - 新しい個人カフェへの利用意向 - 競合から候補店舗へ切り替える理由と確率 - Wi-Fi、電源、静かさ、席配置の重要度 - 希望価格と許容価格 - コーヒー、軽食、焼き菓子への具体的需要 - 朝、昼、午後、休日それぞれの購入頻度 - テイクアウトと店内利用の構成 - 実際の滞在時間と席回転 - 28席の適切な席構成 - 必要な電源席数 - 季節、天候、地域イベントによる変動 - 調査日が通常日を代表しているか - 賃料、共益費、保証金等の物件条件 - 内装、厨房、電気容量、通信設備等の初期費用 - 人件費、原価、光熱費、決済手数料等の運営費 - 客単価、必要会計数、損益分岐点 - 競合店の売上や採算性 - 候補店舗の将来売上と利益 また、必要通行人数や競合の必要混雑度については、必要売上、客単価、想定入店率等が未設定であるため、調査後も自動的には判定できません。 --- 【追加で必要になり得る調査】 ### 1. 収支・物件条件の確認 - 賃料、共益費、保証金、更新費 - 内装、厨房、家具、電源、Wi-Fi等の初期費用 - 原価、人件費、光熱費、決済費用 - 営業時間帯別の必要人員 - 想定客単価 - 必要売上と必要会計数 - 席回転、テイクアウト比率を変えた収支試算 ### 2. 顧客への確認 現地目視では分からない事項について、顧客インタビューやアンケートを検討します。 - 新しい個人カフェの利用意向 - 現在利用している店と選択理由 - 競合店への不満 - Wi-Fi、電源、静かさの重要度 - 希望メニューと価格 - 利用したい曜日・時間帯 - 1回当たりの利用時間 - 混雑時に他店へ移るか ### 3. 小規模販売・実地検証 可能であれば、ポップアップ、間借り、イベント出店、テイクアウト販売などで次を確認します。 - 実際の購入率 - 商品別の売れ方 - 客単価 - 朝・昼・午後の差 - 再購入意向 - 提供時間とオペレーション ### 4. 公開情報との照合 - 人口、世帯、昼間人口等の公開データ - 駅利用や周辺人流に関する公開データ - 周辺オフィス、学校、住宅、商業施設 - 商業施設の営業時間やイベント - 競合店の公開メニュー、価格、営業時間、設備 - コワーキングスペースの料金・利用条件 ### 5. 競合に関する追加確認 - 時間帯別の価格、メニュー、席構成 - Wi-Fi・電源、利用時間制限 - テイクアウト対応 - 作業利用に関するルール - 公開情報から得られる範囲の店舗規模 競合売上や採算性については、目視で推定せず、入手可能な信頼できる情報が必要です。 --- 【現地調査後の判断で注意すること】 1. **観察条件を付けて解釈する** 「平日午後の特定時間に確認した結果」であり、全時間帯の傾向に拡張しません。 2. **通行量と来店数を分ける** 通行人数は接触機会であり、入店率や購入率ではありません。 3. **外見上の特徴と属性を分ける** スーツやPCバッグは観察できますが、会社員やフリーランスと確定できません。 4. **競合の混雑と自店売上を分ける** 混雑は既存店の利用状況であり、自店へ移る人数を示しません。 5. **PC利用と未充足需要を分ける** PC利用者がいても、現在の供給で満足している可能性があります。 6. **視線と入店意向を分ける** 入口方向を見たことは注意行動であり、利用意向ではありません。 7. **空席と需要不足を同一視しない** 時間帯、席種、店舗特性、価格、回転の影響があります。 8. **0と未確認を混同しない** 観察して0だった場合と、観察できなかった場合を分けます。 9. **合格ラインを後付けしない** 結果を見て都合のよい基準を作らず、収支条件から必要な水準を別途算定します。 10. **現地調査だけで最終判断しない** GO、出店すべき、成功する、採算が合うという結論には、収支、利用意向、購入実績など別の証拠が必要です。 --- 【総合調査計画】 ### 第1段階:下見と定義の固定 - 物件前の計測線と観察位置を確定 - 駅側・商業施設側の方向区分を固定 - 主要導線、分岐・合流地点を確認 - 入口の視認地点を確定 - 競合店の入口・店内で確認可能な範囲を確認 - 1人、グループ、入店見送り、混雑状態等の定義を統一 ### 第2段階:物件前・導線の本調査 対象を分けて実施します。 - 平日朝 - 平日ランチ前後 - 平日午後 - 必要に応じて夕方 - 休日の日中 各回で、通行人数、方向、1人・グループ、外見上の特徴、入口への注意行動を同じ形式で記録します。具体的な調査時間、日数、回数は、利用可能時間が未定のため、下見後に決めます。 ### 第3段階:競合・代替サービス調査 大手カフェ2店、近隣個人カフェ、コワーキングスペースについて、時間帯をそろえて確認します。 - 入口の入退店、待ち、入店見送り - 店内の使用席、空席 - 1人利用 - PC・読書・勉強利用 - 電源席利用 - 継続在席 - テイクアウト - 公開されている価格、営業時間、設備 ### 第4段階:集計と仮説更新 時間帯・曜日・地点ごとに次を整理します。 - 接触量 - 人流方向 - 1人行動の構成 - 視認性・接近性 - 競合の利用形態 - 作業型利用の外形的証拠 - 混雑、待ち、入店見送り - 短時間利用と長時間利用の発生状況 各仮説を「支持材料あり」「反対材料あり」「判断材料不足」に分類します。 ### 第5段階:収支条件への接続 現地調査の人数から直接出店可否を決めず、別途以下を計算します。 - 固定費、変動費 - 必要売上 - 想定客単価 - 必要会計数 - 席数と席回転 - テイクアウト比率 - 営業時間帯別の人件費 - 初期費用の回収条件 そのうえで、必要会計数を実現するために必要な入店率等を検討します。現時点で未入力の数値には、仮の数値を置きません。 ### 第6段階:現地調査で埋まらない不確実性の検証 - 顧客インタビューまたはアンケート - 小規模販売や間借りによる購入行動の確認 - 公開人口・人流データとの照合 - 物件設備・工事費の確認 - 競合の価格・サービス条件の整理 ### 最終的な判断方法 最終判断では、少なくとも次の証拠を統合します。 1. 現地調査による接触機会・導線・競合利用の事実 2. 顧客調査による利用意向・選択理由 3. 小規模販売等による実購入の証拠 4. 賃料、初期費用、原価、人件費を含む収支 5. 公開データによる地域全体の補足情報 今回の現地調査は、物件Aについての不確実性を減らす工程ですが、単独でGO・出店・成功・採算性を判定する工程ではありません。
【出店を検討している業種】 カフェ 【想定している店舗・サービス】 1人客を中心に、 PC作業、読書、短時間の休憩に使えるカフェ。 Wi-Fiと電源席を用意し、 コーヒー、軽食、焼き菓子を提供する。 【想定顧客】 ・平日日中の会社員 ・フリーランス ・学生 ・近隣住民 ・休日の1人客 【想定利用シーン】 ・出勤前のテイクアウト ・ランチ後の休憩 ・平日午後のPC作業 ・勉強 ・待ち合わせ ・休日の読書 【想定営業時間】 8:00〜20:00 【出店候補地域・物件】 候補A:柏駅東口・物件A 候補B:柏駅東口・物件B 候補C:柏駅西口・物件C 【対象範囲】 各候補について、 ・駅から物件までの導線 ・候補物件前 ・周辺競合 ・周辺のオフィス、住宅、商業施設との接点 を確認したい。 【物件の特徴】 候補A ・駅徒歩2〜3分 ・1階路面 ・駅から商業施設へ向かう主要動線上 ・道路から入口が見える ・想定28席 候補B ・駅徒歩7〜8分 ・1階路面 ・住宅とオフィスが混在するエリア ・駅からの最短経路上ではない ・道路から入口が見える ・想定30席 候補C ・駅徒歩4〜5分 ・2階 ・道路から看板は見える ・入口は1階共用部分 ・エレベーターあり ・飲食店が複数入るビル ・想定32席 【現在確認できていること】 候補A ・平日12:00〜14:00に2回目視 ・人通りがあった ・会社員、学生と思われる人を見かけた ・周辺の大手カフェが平日昼に混雑することがある ・競合でPC作業客を見かけた 候補B ・平日12:00〜14:00に1回目視 ・人通りはあった ・近隣住民、会社員と思われる人を見かけた ・周辺の個人カフェに利用客がいた ・午後は未確認 候補C ・休日の日中に1回目視 ・駅周辺には人通りがあった ・物件が入るビル前にも人通りがあった ・2階まで上がる人は数えていない ・平日は未確認 【まだ確認できていないこと】 共通 ・物件前の通行人数 ・通行方向 ・時間帯別の人流 ・想定顧客らしい人との接点 ・競合店の時間帯別混雑 ・1人客の利用状況 ・PC作業利用 ・短時間利用 ・競合満席時の行動 ・物件への認知や入口への接近 候補A ・平日朝 ・休日 ・競合満席時の入店見送り 候補B ・平日朝 ・平日午後 ・休日 ・PC作業需要 候補C ・平日全般 ・物件前から建物入口への移動 ・建物入口から2階への移動 ・2階店舗まで上がる人 ・看板を見て建物へ入る人 ・PC作業需要 【確認したい仮説】 ・候補Aは駅近・主要動線という条件が、実際の接触機会につながっているか ・候補Bは駅から遠くても、近隣住民や会社員との接点を持てるか ・候補Cは2階でも、建物への入館と2階への移動が起きているか ・3候補のうち、平日日中に想定顧客との接点が多い可能性があるのはどこか ・3候補でPC作業需要との接点に違いがあるか ・短時間利用との相性に候補間の違いがあるか ・競合店の利用状況に候補間の違いがあるか 【特に確認したい時間帯】 ・出勤前 ・ランチ前後 ・平日午後 ・休日の日中 具体的な開始時刻・終了時刻はまだ決めていない。 【特に確認したい曜日】 平日と休日を比較したい。 具体的な曜日はまだ決めていない。 【確認したい競合店・代替サービス】 候補A ・駅前の大手カフェ2店 ・近隣の個人カフェ 候補B ・近隣の個人カフェ ・ベーカリーカフェ ・コワーキングスペース 候補C ・駅周辺の大手カフェ ・同じビルまたは周辺の飲食店 【すでに実施した現地調査】 候補ごとに確認条件が揃っていない。 候補A ・平日12:00〜14:00に2回 候補B ・平日12:00〜14:00に1回 候補C ・休日の日中に1回 いずれも目視中心で、 通行人数や利用形態は数えていない。 【複数候補を比較するか】 はい 【比較する候補】 候補A 候補B 候補C 【調査に使える時間・回数】 まだ決めていない。 3候補を比較できるように、 必要な調査条件を先に整理したい。 【利用できる調査手段】 ・現地での目視 ・手動カウント ・メモ ・競合店舗の利用 ・公開情報との照合 【今回特に知りたいこと】 ・3候補を公平に比較するには、何を同じ条件に揃えるべきか ・既に実施した調査結果をそのまま比較してよいか ・各候補でどこを観察すべきか ・候補Cだけ2階なので、別の観察項目を追加してよいか ・同じ時間帯で観察できない場合、どう扱えばよいか ・候補Aだけ2回、BとCは1回しか見ていないことをどう扱うか ・何日、何分ずつ調査すれば公平か ・3候補で同じ通行人数基準を設定すべきか ・どの候補が一番良いかまで現地調査で決められるか
【今回の現地調査で確認できること】 現地調査で直接確認できるのは、観察した日時・場所・範囲における行動事実です。将来の集客や需要ではなく、その時点の状況として記録します。 ### 1. 3候補共通で確認できる事実 - 物件前またはビル前の通行人数 - 通行方向 - 1人通行者とグループ通行者の人数 - 駅、商業施設、住宅、オフィスなどとの導線のつながり - 入口や看板方向を見る、立ち止まる、接近する、進路を変える行動 - 時間帯別・平日休日別の人流差 - 外形上確認できる服装、携行品、移動方向 - 競合店の入退店、行列、待ち、空席・着席状況 - 競合店の1人客、PC使用者、読書・勉強に見える利用者 - テイクアウト利用者 - 入店せずに引き返す人 - 入店と退店の両方を確認できた利用者の滞在時間 ただし、職業、居住地、来店目的などは外見だけでは確定できません。 ### 2. 候補Aで確認できる事実 - 駅から商業施設へ向かう人流が物件A前を通過しているか - 主要動線上の通行が朝、ランチ前後、平日午後、休日でどう変わるか - 物件入口が通行者から見える位置にあるか - 周辺の大手カフェや個人カフェの時間帯別利用状況 - 競合店の行列、待ち、入店見送りの発生状況 - 競合店における1人利用・PC利用・テイクアウト利用 ### 3. 候補Bで確認できる事実 - 駅から離れた場所でも物件B前に人流があるか - 駅、住宅、オフィスの各方向からどの程度の通行があるか - 未確認だった平日午後・朝・休日の状況 - 個人カフェ、ベーカリーカフェの1人利用やPC利用 - コワーキングスペースへの出入り - 駅利用者以外と思われる方向からの流入 ### 4. 候補Cで確認できる事実 候補Cでは、2階までの移動を段階別に確認できます。 - ビル前通行 - 看板方向を見る行動 - 看板前での立ち止まり - 共用入口への接近 - 入館 - 入館後の引き返し - 階段またはエレベーター方向への移動 - 2階への到着 - 候補区画前の通過、接近、立ち止まり - 同じビルの他の飲食店へ向かう人の流れ これらは、同じ観察時間内に確認できた範囲で記録します。別時間に取得した人数を連結し、同一人物の連続行動や到達率として扱うことはできません。 --- 【今回の現地調査で得られる補助証拠】 以下は仮説を更新する材料になりますが、それだけで需要や事業成立を証明するものではありません。 ### 1. 接触機会に関する証拠 - 物件前・ビル前の通行人数 - 駅から物件方面へ進む人数 - 1人通行者の人数・割合 - 入口や看板への視線、立ち止まり、接近 - 時間帯や曜日による人流の変化 これらは「店舗が人の目に触れ得る機会」の証拠です。通行者が実際に入店することを示すものではありません。 ### 2. 想定顧客との接点に関する証拠 - スーツ姿、制服に見える服装、PCバッグなどの外形的特徴 - 1人で移動している人 - 住宅・オフィス・駅・商業施設などからの移動方向 - 周辺競合における1人利用 これらは「想定顧客らしい特徴を持つ人との接点」の材料です。会社員、学生、近隣住民、フリーランスであることや、新店舗への需要は確定できません。 ### 3. PC作業・読書・勉強利用に関する証拠 - 競合カフェのPC使用者 - 読書・勉強に見える利用者 - 1人客 - 電源席が確認できる場合の利用状況 - コワーキングスペースへの出入り - 平日午後の滞在型利用 これらは、周辺で作業・滞在型の利用が行われている証拠です。新店舗が選ばれることや、Wi-Fi・電源席への支払意思までは示しません。 ### 4. 短時間利用との接点に関する証拠 - テイクアウト利用 - 入退店を確認できた客の滞在時間 - ランチ後の短時間滞在に見える行動 - 駅への移動途中の立ち寄り - 待ち合わせに見える滞留 短時間利用は、本調査前に共通の時間基準を定義し、入店・退店の両方を確認できた客だけを集計対象とします。 ### 5. 競合状況に関する証拠 - 空席・着席状況 - 行列や待ち - 1人客、PC利用者、テイクアウト客 - 店内を確認して入店しなかった人 - 時間帯ごとの利用状況 競合の混雑は、その時点で競合が利用されていたことを示します。需要の余剰や新店舗への流入を直接証明するものではありません。 ### 6. 候補Cの2階立地に関する証拠 - ビル前通行者のうち共用入口へ向かう行動 - 入館後に階段・エレベーターへ向かう行動 - 2階到着者 - 候補区画付近への接近 - 他の飲食店が生み出す2階人流 これは、2階への移動が実際に発生しているか、どの段階で人流が減少しているかを考える材料です。新しいカフェの成立可能性を直接示すものではありません。 --- 【今回の現地調査だけでは言えないこと】 今回の調査だけでは、次のことは判断できません。 - 人流が多いから集客できる - 想定顧客らしい人が多いから需要がある - 競合が混雑しているから自店でも売れる - 競合満席時の見送り客が新店舗へ流れる - PC使用者がいるから新店舗のPC作業需要が十分にある - 2階へ上がる人がいるから候補Cのカフェが成立する - 看板を見た人が内容を理解し、興味を持った - 入店しなかった理由が満席、価格、立地などである - 通行者の正確な職業、居住地、来訪目的 - 新店舗への来店意向や利用頻度 - メニュー、価格、Wi-Fi、電源席への評価 - 客単価、来店客数、会計数、売上 - 原価、人件費、賃料を含む利益 - 初期費用を回収できるか - 継続利用やリピートが起きるか - 候補間の将来的な売上順位 - GO、出店すべき、成功する、採算が合うという結論 - 3候補のうち事業全体としてどこが最良か 現地調査で分かるのは、観察した条件下での人流、接触機会、移動行動、競合利用状況の違いまでです。 --- 【調査によって更新できる仮説】 ### 1. 候補Aの主要動線仮説 更新できる内容: - 駅から商業施設へ向かう人流が、実際に物件前を通っているか - その人流が特定の時間帯だけか、複数の時間帯で確認できるか - 1人通行者や入口への接近がどの程度発生しているか - 競合店の混雑、1人利用、PC利用がいつ発生しているか 更新後に言えるのは、「主要動線が観察上の接触機会につながっている程度」です。集客力や売上までは更新できません。 ### 2. 候補Bの周辺接点仮説 更新できる内容: - 駅から遠くても、住宅・オフィス方面から物件前へ人流があるか - 平日午後にも人流や周辺店舗の利用があるか - 駅利用者以外との接点が時間帯をまたいで確認できるか - 周辺で1人利用、PC利用、テイクアウト利用が行われているか これにより、「駅前人流に依存しない接触機会があるか」を具体化できます。ただし、近隣住民や会社員の需要量は確定できません。 ### 3. 候補Cの2階到達仮説 更新できる内容: - ビル前人流が共用入口への接近につながっているか - 入館後に2階方向への移動が発生しているか - 実際に2階まで到着する人がいるか - 同じビルの飲食店が2階人流を生み出しているか - ビル前、入館、2階到着、候補区画付近のどこで人流差が生じているか 更新できるのは「2階までの行動上の到達状況」です。候補Cの店舗成立や将来の入店率は判断できません。 ### 4. 平日日中の接点に関する仮説 共通条件で調査すれば、次の違いを更新できます。 - 通行人数 - 1人通行者数・割合 - 通行方向 - 入口への接近 - 外形上、想定顧客らしい特徴を持つ人との接点 - 競合店の1人利用 ただし、比較できるのは「想定顧客らしい特徴との観察上の接点」であり、需要人数ではありません。 ### 5. PC作業需要との接点に関する仮説 - 周辺競合のPC使用者 - 1人客 - 読書・勉強利用 - 電源席利用 - コワーキングスペースへの出入り - 平日午後の利用状況 これにより、候補周辺で作業利用がどの程度観察されるかを比較できます。新店舗への移行可能性は別途確認が必要です。 ### 6. 短時間利用との相性に関する仮説 - 朝のテイクアウト - ランチ後の短時間利用 - 駅や商業施設への移動途中の立ち寄り行動 - 入退店を追跡できた客の滞在時間 これにより、短時間利用を示す行動がどの候補周辺で観察されやすいかを更新できます。「物件との相性がよい」と確定するには、実店舗での検証が必要です。 ### 7. 競合利用状況に関する仮説 - 時間帯別の空席・着席状況 - 1人客、PC利用者、テイクアウト客 - 行列、待ち、入店見送り - 平日と休日の違い 競合利用の違いは明確になりますが、競合から自店への転換は確認できません。 --- 【出店候補地評価への反映方法】 現地調査の結果は、出店可否を直接決める点数ではなく、候補地評価の一部として反映します。 ### 1. 接触機会 評価材料: - 物件前・ビル前の人流 - 方向別人流 - 1人通行者 - 駅や商業施設、住宅、オフィスとの接続 - 時間帯別・曜日別の変化 「多い・少ない」という印象ではなく、実観察時間と実数を併記します。 ### 2. 導線の連続性 評価材料: - 駅側の起点から物件方面へ進む人流 - 途中の分岐 - 物件前まで続く流れ - 信号、道路横断などの移動上の障害 - 物件が視界に入る位置 候補Aでは主要動線、候補Bでは住宅・オフィス方面、候補Cではビル前までの流れを確認します。 ### 3. 入口までの行動上の負担 評価材料: - 入口の視認性 - 入口への接近 - 進路変更 - 入口前からの離脱 - 候補Cの入館、上階移動、2階到着 候補Cの上階移動は、A・Bの路面入口と同じ指標にせず、固有の評価項目として扱います。 ### 4. 想定利用シーンとの接点 評価材料: - 朝のテイクアウト - ランチ後の休憩に関連する行動 - 平日午後の1人・PC利用 - 休日の読書・1人利用 - 短時間利用 これは利用シーンの存在を示す補助評価です。新店舗での利用意向とは分けます。 ### 5. 競合・代替サービスの利用状況 評価材料: - 競合店の混雑 - 1人客 - PC使用者 - テイクアウト - 入店見送り - コワーキングスペースの利用 競合が利用されている事実と、新店舗が利用される可能性は別項目として扱います。 ### 6. 証拠の信頼性 候補の評価結果と同時に、次を併記します。 - 有効な観察回数 - 観察できた曜日・時間帯 - 欠測している時間帯 - 観察不能だった項目 - 天候、イベント、工事などの例外条件 - 同条件で再現したか 観察回数が多いこと自体を候補の評価点にはしません。 --- 【複数候補比較への反映方法】 ### 1. 共通条件で比較する項目 同じ曜日区分、時間帯、観察時間、記録方法がそろった場合に限り、次を比較します。 - 物件前またはビル前の通行人数 - 観察時間当たりの通行人数 - 通行方向別人数 - 1人通行者数・割合 - 入口・看板方向を見る行動 - 立ち止まり - 入口への接近 - 競合店の入退店 - 1人利用 - PC利用 - テイクアウト - 行列、待ち、入店見送り - 平日・休日、時間帯別の変化 割合を使う場合は、分子・分母と元の実数を残します。 ### 2. 候補固有項目として比較するもの - 候補A:駅・商業施設間の主要動線との接続 - 候補B:住宅・オフィス方面からの流入 - 候補C:ビル前から入館、2階到着、区画付近までの段階 これらは候補の特徴を説明する追加情報です。無理に同じ指標へ置き換えません。 ### 3. 直接比較しないもの - 平日と休日の数値 - 朝と午後の数値 - 観察時間が異なる実数 - 店外観察と店内観察 - 店内全体が見えた店舗と一部しか見えない店舗 - 通常日とイベント日 - 晴天と大雨など条件差が大きい観察 - 候補Cの入館率とA・Bの店舗入口接近率 - 外見から推定した顧客属性の確定人数 - 未観察・観察不能を0として扱った数値 ### 4. 既存調査の扱い 既存結果は次の理由から、本調査の比較値には混ぜません。 - Aは平日昼2回 - Bは平日昼1回 - Cは休日1回 - 通行人数や利用形態を数えていない - 曜日、時間帯、回数がそろっていない 地点選定や観察項目を決めるための「予備観察」として残します。Aの回数が多いことを優位性や信頼性の高さに直結させません。 --- 【調査後も残る重要な未確認事項】 - 新店舗への実際の来店意向 - 利用したい曜日・時間帯 - 利用頻度 - 許容できる価格 - 希望するメニュー - Wi-Fi、電源席への評価と支払意思 - PC作業客の滞在時間と客単価の関係 - 競合利用者が新店舗へ切り替える可能性 - 競合満席時に候補物件まで移動する可能性 - 2階立地に対する利用者の心理的評価 - 候補Cの看板・館内案内による実際の誘導効果 - 競合店の売上、利益、来店頻度 - 各候補の将来客数、会計数、客単価 - 賃料、共益費、保証金などの物件コスト - 内装、厨房、電源、通信設備などの初期費用 - 原価、人件費、水道光熱費などの運営費 - 必要会計数、損益分岐点 - 営業時間8:00〜20:00での人員配置と採算 - 季節、天候、イベントによる変動 - 長期的な人口・就業者・学生・来街者の動向 - 物件の契約条件、設備条件、用途上の制約 - 事業全体としての最良候補 --- 【追加で必要になり得る調査】 ### 1. 顧客インタビュー 確認対象: - カフェを利用する目的 - 利用時間帯・頻度 - PC作業、読書、短時間休憩のニーズ - 価格、メニュー、電源、Wi-Fiへの評価 - 駅からの距離や2階立地への抵抗 - 競合満席時の代替行動 目視では確認できない意向や理由を補います。 ### 2. 小規模販売・試験提供 確認対象: - 実際の購入行動 - メニュー別の反応 - 客単価 - 時間帯別の購入 - テイクアウトと店内利用の違い - 再利用意向 実施場所や条件が異なる場合、候補物件での売上を直接予測できるとは限りません。 ### 3. 採算計画 候補ごとに整理する項目: - 賃料その他の固定費 - 原価 - 人件費 - 初期費用 - 客単価 - 必要会計数 - 席数と想定回転 - 営業時間別の人員配置 - 損益分岐点 現地調査結果は必要会計数そのものではなく、達成可能性を検討する材料の一部として使います。 ### 4. 物件条件の確認 - 電気容量 - 給排水 - 厨房・排気 - Wi-Fi設備 - 電源席設置の可否 - 看板設置条件 - 候補Cの共用入口、エレベーター、階段、館内案内の条件 - 営業時間上の制約 - 内装・設備工事の条件 ### 5. 公開情報との照合 - 人口、世帯、就業者、学生等の公開情報 - 駅や周辺の公開人流データ - 商業施設や周辺開発の情報 - 競合店の営業時間、席数、設備 - 平日・休日の地域特性 公開情報の集計範囲と、物件前の実測範囲は異なるため、同一データとして扱いません。 ### 6. 競合に関する追加確認 - 競合店の席数、営業時間、価格、メニュー - Wi-Fi、電源席 - 時間帯別利用 - 利用者の来店理由 - 可能な範囲での競合売上情報 外部から確認できない競合売上を、混雑状況だけから推定しないようにします。 --- 【現地調査後の判断で注意すること】 1. **観察事実と解釈を分ける** - 「通行人数」「入口接近人数」は事実です。 - 「集客できそう」は解釈です。 2. **相関を因果関係として扱わない** - 看板を見た後に入館しても、看板が入館の原因とは限りません。 - 競合混雑と新店舗の売上も直接には結び付きません。 3. **0と未確認を分ける** - 観察して0だった場合と、観察できなかった場合を区別します。 4. **単発観察を継続傾向としない** - ある1回の結果だけで、通常時の人流や利用状況を断定しません。 5. **回数の違いを評価差にしない** - Aの既存調査が多くても、Aの評価を高くしません。 6. **条件が異なる結果を直接比較しない** - 同じ時間帯で観察できなかった結果は参考値とし、後日補完します。 7. **同じ通行人数基準で一律に合否判定しない** - 路面店と2階物件では、入口までの行動段階が異なります。 - 利用者が設定していない合格ラインは作りません。 8. **候補Cの固有項目を共通指標に混ぜない** - 2階移動は重要ですが、A・Bの路面入口接近と同一指標ではありません。 9. **推定属性を確定顧客数として扱わない** - スーツ姿、制服に見える服装、PCバッグなどは外形的特徴です。 10. **現地調査だけでGO判断をしない** - 接触機会が比較的多くても、賃料や必要会計数を満たすとは限りません。 - 人流面の評価と採算面の評価を分け、最後に統合します。 --- 【総合調査計画】 ### 第1段階:本調査前の条件固定 - 各候補の駅側起点、主要導線、物件前・ビル前の観察位置を決める - カウント線と方向区分を決める - 入口への接近、立ち止まり、進路変更の定義をそろえる - 短時間利用の時間基準を本調査前に決める - 競合店の外部観察と店内観察を分ける - 0、未観察、観察不能、一部確認、記録欠損の表記を統一する - 候補Cのビル前、共用入口、2階到着地点で観察可能な範囲を確認する ### 第2段階:共通条件での本調査 3候補について、可能な範囲で以下をそろえます。 - 平日・休日の曜日区分 - 出勤前、ランチ前後、平日午後、休日の日中の時間帯区分 - 開始・終了時刻 - 1回当たりの実観察時間 - 各候補の観察回数 - 記録項目 - カウント方法 - 天候やイベント等の記録 具体的な日数、分数、回数は、利用可能な時間と調査人数が未入力であるため、この段階では設定しません。 ### 第3段階:候補別の重点調査 - **候補A** - 駅から商業施設への主要動線 - 朝と休日 - 大手カフェの混雑、1人・PC利用、入店見送り - **候補B** - 住宅・オフィス方面からの流入 - 未確認の平日午後、朝、休日 - 個人カフェ、ベーカリーカフェ、コワーキングスペース - **候補C** - ビル前通行 - 共用入口への接近・入館 - 階段・エレベーター方向への移動 - 2階到着 - 候補区画付近への接近 - 同じビルの飲食店が生む上階人流 候補Cの各段階を同時に観察できない場合は、別時間または複数の観察者で分けます。別時間の数値は同一人物の連続行動として扱いません。 ### 第4段階:データ整理 観察単位ごとに次を整理します。 - 候補、日時、曜日区分、時間帯 - 実観察時間 - 地点、カウント線 - 人数、方向、入口接近 - 競合利用状況 - 候補Cの段階別人数 - 天候、イベント、工事 - 未観察・観察不能項目 - 観察事実と解釈 既存調査は「予備観察」として別表に保存し、本調査の集計には混ぜません。 ### 第5段階:候補間比較 比較は次の順で行います。 1. 同条件のデータだけを抽出する 2. 人流、方向、1人通行、入口接近を比較する 3. 時間帯別・平日休日別に分ける 4. 競合の1人利用、PC利用、テイクアウト、混雑を比較する 5. 候補固有の導線特性を別に整理する 6. 各候補の欠測、観察回数、例外条件を併記する 7. 「優劣」ではなく、各仮説が強まったか、弱まったか、判断保留かを整理する ### 第6段階:現地調査外の証拠との統合 候補ごとに、少なくとも以下を現地調査結果と別枠で整理します。 - 賃料 - 原価 - 人件費 - 初期費用 - 客単価 - 必要会計数 - 物件設備・契約条件 - 顧客インタビュー - 小規模販売 - 競合売上に関する情報 - 人口・人流の公開データ 最終的な出店判断は、次の3領域を統合して行います。 - **現地観察**:接触機会、導線、入口行動、競合利用 - **顧客検証**:来店意向、利用目的、価格・設備評価 - **事業性検証**:必要会計数、売上計画、費用、採算 今回の現地調査は、候補地ごとの接触機会と行動上の特徴を比較可能にする工程です。それ自体をGO判断や採算成立の根拠にはせず、出店判断に必要な証拠の一部として位置付けます。